60年前のピアノに値はつくか。U1E・U3E 27件の実績と、1970年代製との差

万見編集部 /公開 2026年9月12日 /更新 2026年9月12日

1960年代製のピアノの買取実績27件を、買取店1社の公開実績から集計しました。ヤマハU1E(1965〜1970年製)21件が0.5万〜1.6万円・中央値0.8万円、U3E(1967〜1969年製)6件が0.5万〜2.5万円・中央値1.1万円で、0円の実績はありませんでした。1970年代製のカワイより高い一方、運送費の扱いで手元に残る金額が変わる水準です。

60年前のピアノは売れますか

1960年代製はヤマハU1E(1965〜70年製・21件)が0.5万〜1.6万円・中央値0.8万円、U3E(1967〜69年製・6件)が0.5万〜2.5万円・中央値1.1万円で、0円はありませんでした(2026年9月集計)。

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第1表ピアノの買取実績(335件の集計)単位: 万円
種類・条件 下限(万円) 中央(万円) 上限(万円) レンジ(万円) 件数
アップライト ヤマハ U1E1965〜1970年製 0.5 0.8 1.6 21
アップライト ヤマハ U3E1967〜1969年製 0.5 1.1 2.5 6

表は横にスクロールできます。 調査日 2026年9月9日 / 方法 買取店が公開している都道府県別の買取実績ページ(47ページ)を閲覧し、掲載されている取引を1件ずつ記録して集計 / 件数 この表は27件(収集した実績は合計335件)(各行の件数はその区分に該当する件数) / 縦線は中央値。中央値は同じ区分の実績を金額順に並べた中央の値です。

調査日
2026年9月9日
件数
335件(全国(47都道府県ページ。各件に都道府県の記載あり))
方法
買取店が公開している都道府県別の買取実績ページ(47ページ)を閲覧し、掲載されている取引を1件ずつ記録して集計
収集条件
2026年9月9日時点で47都道府県のページに掲載されていた実績を全件(335件)記録した(買取日は2025年12月〜2026年06月)。型番ごとに分け、同じ型番に3件以上の実績があるものだけを行にした(225件が行に入る)。製造年の記載が無い輸入ピアノ4件は行に含めていない。
出典
グランドギャラリー ピアノ買取実績(都道府県別47ページの入口)同 東京都のページ(例)同 奈良県のページ(例)
元データ
調査データの詳細とCSV

27件すべてに値がつき、中央値はU1Eが0.8万円、U3Eが1.1万円だった

1960年代製のピアノは、この店の実績では27件すべてに買取価格がついていました。第1表の出典は調査データ2で、買取店1社が都道府県別のページで公開している実績335件を、編集部が2026年9月9日に1件ずつ記録したものです。製造年が1960年代にかかる型番は2つで、ヤマハU1E(1965〜1970年製)21件が0.5万〜1.6万円・中央値0.8万円、U3E(1967〜1969年製)6件が0.5万〜2.5万円・中央値1.1万円でした。

27件の下限はどちらも0.5万円で、0円の実績はありませんでした。ただし、掲載されているのは各都道府県のページの直近8件までで、その店の全取引の一部です。値がつかなかった取引がそもそも載らない可能性は、ページの記載からは否定できません。第1表の条件欄は実績に載っていた製造年の範囲で、メーカーの製造期間そのものではありません。U1Eは1965年から1970年、U3Eは1967年から1969年の範囲でした。

集めてみたら、U1Eの21件は335件の中で3番目に多い件数でした。U1H(36件)、U3H(24件)に次ぐ数で、60年前の型番が、いまも多く買取に出ています。U3Eは6件で、同じ年代でもU1系の方が3倍以上多く出ていました。

10年新しい1970年代製と比べると、ヤマハは2倍前後、カワイは逆に下だった

同じ店の実績で、製造年が続く型番と並べました。U1E(1965〜1970年製)の0.8万円に対して、次のU1G(1971〜1974年製)6件は1万〜2.5万円・中央値1.4万円で1.8倍。U3E(1967〜1969年製)の1.1万円に対して、次のU3G(1971〜1972年製)3件は2.2万〜3.8万円・中央値2.5万円で2.3倍でした。10年新しくなると、中央値は2倍前後になっています

一方で、1970年代製でもカワイのBL71(1972〜1979年製)14件は0.3万〜2万円・中央値0.6万円で、1960年代製のヤマハU1Eより下でした。製造年だけで買取価格が決まるわけではなく、メーカーと型番が先に効きます。1970年代製の型番別はヤマハU3の記事と、カワイの記事に書いています。

正直に言うと、60年前のピアノに値がつくこと自体より、その金額がカワイの50年前より高いことの方が意外でした。この店の実績に限った並びで、理由は記録からは読めません。

同じ型番でも上限は下限の3倍から5倍で、何が分けたかは記録に無い

U1Eの21件は0.5万〜1.6万円で、上限が下限の3.2倍。U3Eの6件は0.5万〜2.5万円で5倍です。調査データ2には状態(傷・変色・カビ・不具合)と搬出条件の記載が無く、同じ型番の中で金額を分けた要因を追えません。掲載されている買取価格に運送・搬出の費用が含まれているかどうかも、ページに記載がありません。買取日は2025年12月〜2026年6月です。

別の買取店1社の公開実績108件を集計した調査データ1には、1960年代製の記録がありません。そのため、U3系やU1Hのように2店の実績を比べることはできませんでした。

U1系とU3系の高さの差は10cm。型番は鍵盤蓋の内側にある
U1系とU3系の高さの差は10cm。型番は鍵盤蓋の内側にある

この水準では、運送費の扱いと引取条件が手元の金額を決める

中央値が0.8万円と1.1万円の水準では、提示された買取価格そのものより、運送・搬出の費用が差し引かれるかどうかが、手元に残る金額を左右します。買取価格が運送費を差し引いた後の総支払額かどうかを、先に聞きます。調査データ1の店は運送・搬出の費用を差し引いた総支払額を買取価格として載せていますが、調査データ2の店のページにはその記載がありません。10年新しい1970年代製のU1Hでも、調査データ1の店では16件のうち6件が2,000円、同じページに持ち主が5,000円を支払う有料引取が2件ありました。1960年代製で同じ提示を受けても、この実績の並びからは不自然ではありません。

値がつかなかったときの無料引取の条件と、有料処分の費用はピアノの処分費用と買取の比較に書いています。

2社に同じ条件で聞くために、先に控えておくこと

  • 型番を鍵盤蓋の内側で、製造番号をフレーム上部で控える。型番が読めなければ高さを測る(U1系は121cm、U3系は131cm)
  • 第1表で自分の型番の行を見つけ、下限・中央値・上限を見ておく
  • 搬出条件(階数、クレーンやエレベーターの要否)を先に伝える
  • 提示額が運送・搬出費を差し引いた後の総支払額かどうかを聞く
  • 0円や有料引取の提示もありうると知ったうえで、2社以上に同じ型番・製造番号・搬出条件で聞く

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型番・製造番号・搬出経路。この3つを控えてから2社以上に聞くと、回答の幅が狭まります。

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よくある質問

1960年代製で2万円以上の実績はありますか

調査データ2(公開実績335件)では、U3E(1967〜1969年製)6件の上限2.5万円だけです。U1E(1965〜1970年製)21件の上限は1.6万円でした(2026年9月集計)。

1960年代製でも0円や有料引取になりますか

調査データ2の27件はすべて0.5万円以上で、0円の掲載はありませんでした。ただし掲載は各都道府県のページの直近8件までで、値がつかなかった取引が載っているかどうかは分かりません。10年新しい1970年代製のU1Hでは、別の店の実績に持ち主が5,000円を支払う有料引取が2件ありました。

1960年代製と1970年代製ではどのくらい違いますか

調査データ2では、U1E(1965〜1970年製)0.8万円に対してU1G(1971〜1974年製)1.4万円、U3E(1967〜1969年製)1.1万円に対してU3G(1971〜1972年製)2.5万円でした。一方、1970年代製のカワイBL71(14件)は0.6万円で、1960年代製のヤマハより下です。

型番の「E」はどこで確認しますか

型番は鍵盤蓋の内側に、製造番号はフレーム上部にあります。第1表の条件欄は実績に載っていた製造年の範囲で、U1Eは1965〜1970年製、U3Eは1967〜1969年製でした。

万見編集部

買取店の公開実績の記録と集計は編集部が行いました。型番・製造年・金額・買取日・都道府県のみを記録し、掲載店の文章は転載していません。

万見編集部は、買取店が公開している買取実績を1件ずつ記録し、集計期間・件数・出典を付けて相場を示します。買取店の集客支援を本業とし、店側の値付けの仕組みを知ったうえで、売る側に向けて書いています。

最終更新 2026年9月12日 / 数値確認 2026年9月11日 / 編集方針 / 誤りの指摘