ヤマハU3シリーズはいくらで売れたか。U3E〜U300の世代別と、2店の公開実績の差

万見編集部 /公開 2026年9月9日 /更新 2026年9月9日

ヤマハU3系(U3E・U3G・U3H・U3M・U3A・U30BL・U30A・U300系)の買取実績を、買取店2店の公開実績から型番ごとに集計しました。1960年代製の中央値1.1万円から1990年代製の32.1万円まで、世代ごとに価格帯が分かれていました。同じU3Hでも、店によって中央値が4.5万円と8.6万円に分かれました。

ヤマハU3はいくらで売れますか

U3H(1973〜80年製・24件)は中央値8.6万円、U3A(1983〜86年製・6件)19.9万円、U30BL(1987〜89年製・8件)21.2万円でした(2026年9月集計)。別の店の22件ではU3H 4.5万円でした。

売る前に

ピアノの査定を頼む前の確認リスト

第1表ピアノの買取実績(335件の集計)単位: 万円
種類・条件 下限(万円) 中央(万円) 上限(万円) レンジ(万円) 件数
アップライト ヤマハ U3E1967〜1969年製 0.5 1.1 2.5 6
アップライト ヤマハ U3G1971〜1972年製 2.2 2.5 3.8 3
アップライト ヤマハ U3H1973〜1980年製 4.6 8.6 10.7 24
アップライト ヤマハ U3M1981〜1983年製 10.8 12.6 14 5
アップライト ヤマハ U3A1983〜1986年製 17.7 19.9 22.5 6
アップライト ヤマハ U30BL1987〜1989年製 20.1 21.2 23.3 8
アップライト ヤマハ U30A1990〜1993年製 28.3 30.4 30.5 4
アップライト ヤマハ U300系1994〜1997年製 31.5 32.1 33 3

表は横にスクロールできます。 調査日 2026年9月9日 / 方法 買取店が公開している都道府県別の買取実績ページ(47ページ)を閲覧し、掲載されている取引を1件ずつ記録して集計 / 件数 この表は59件(収集した実績は合計335件)(各行の件数はその区分に該当する件数) / 縦線は中央値。中央値は同じ区分の実績を金額順に並べた中央の値です。

調査日
2026年9月9日
件数
335件(全国(47都道府県ページ。各件に都道府県の記載あり))
方法
買取店が公開している都道府県別の買取実績ページ(47ページ)を閲覧し、掲載されている取引を1件ずつ記録して集計
収集条件
2026年9月9日時点で47都道府県のページに掲載されていた実績を全件(335件)記録した(買取日は2025年12月〜2026年06月)。型番ごとに分け、同じ型番に3件以上の実績があるものだけを行にした(225件が行に入る)。製造年の記載が無い輸入ピアノ4件は行に含めていない。
出典
グランドギャラリー ピアノ買取実績(都道府県別47ページの入口)同 東京都のページ(例)同 奈良県のページ(例)
元データ
調査データの詳細とCSV

U3の後ろに付く1文字で、中央値が1.1万円から32.1万円まで開く

ヤマハU3系の買取価格は、この店の実績では世代ごとに価格帯が分かれていました。第1表の一番上のU3E(1967〜1969年製)が中央値1.1万円、一番下のU300系(1994〜1997年製)が32.1万円。製造年で約30年、金額で約30倍の開きです。第1表の出典は調査データ2で、買取店1社が都道府県別のページで公開している実績335件を、編集部が2026年9月9日に1件ずつ記録したものです。

第1表を上から下へ追うと、U3G(1971〜1972年製)2.5万円、U3H(1973〜1980年製)8.6万円、U3M(1981〜1983年製)12.6万円、U3A(1983〜1986年製)19.9万円、U30BL(1987〜1989年製)21.2万円、U30A(1990〜1993年製)30.4万円と、一段も戻らずに上がります。下限から上限までの範囲が隣の世代と重なるのは、U3EとU3G、U3AとU30BLの2か所だけでした。U3Hの上限10.7万円とU3Mの下限10.8万円は、1,000円しか離れていません。

第1表を作り終えて眺めたとき、末尾の1文字でここまで変わるのかと思いました。U3の後ろがE・G・H・M・Aと進むごとに製造年が新しくなり、U30BL・U30A・U300系と桁が増えるとさらに新しくなります。第1表の条件欄は、実績に載っていた製造年の範囲で、U3系の世代の目安になります。メーカーの製造期間そのものではなく、次の見出しで書くとおり店によって幅が少し違います。

ヤマハU3系8世代の中央値。調査データ2(公開実績335件)を2026年9月に集計。後ろの文字が進むほど右上へ動く
ヤマハU3系8世代の中央値。調査データ2(公開実績335件)を2026年9月に集計。後ろの文字が進むほど右上へ動く

自分のU3の世代は、鍵盤蓋の内側の型番と第1表の条件欄で分かる

型番は鍵盤蓋の内側に、製造番号はフレーム上部にあります。この2つを控えて第1表の条件欄と見比べると、自分のピアノがどの行にあたるかが決まります。

調査データ2に載っていた製造年の範囲は、U3Hなら1973〜1980年製、U3Aなら1983〜1986年製です。別の買取店1社の公開実績108件を集計した調査データ1では、U3Hが1972〜1980年製、U3Aが1983〜1990年製と、載っている幅が少し違います。どちらも型番ごとに下限・中央値・上限を出しているので、型番が分かれば自分の行が読めます。問い合わせのときは、型番と製造番号を一緒に伝えます。

型番は鍵盤蓋の内側にあり、U3の後ろの1文字が世代の目安になる。製造番号はフレーム上部にある
型番は鍵盤蓋の内側にあり、U3の後ろの1文字が世代の目安になる。製造番号はフレーム上部にある

同じU3Hでも、店が違えば中央値が2倍近く違った

調査データ2のU3H 24件は4.6万〜10.7万円、中央値8.6万円。調査データ1のU3H 22件は0.8万〜7万円、中央値4.5万円でした。同じ型番で、中央値が1.9倍違います

正直に言うと、2つの数字を横に置いたとき、最初は記録の間違いを疑いました。調査データ2で一番安いU3H(1974年製・46,000円)が、調査データ1の中央値45,000円より上にあります。U3Aも同じ向きで、調査データ2は17.7万〜22.5万円・中央値19.9万円(6件)、調査データ1は12万〜18.5万円・中央値15.3万円(24件)でした。

差の説明になりうるものとして確かめられたのは2つです。調査データ1の店は、運送・搬出の費用を差し引いたうえでの総支払額を買取価格として載せています。調査データ2の店のページには、運送費を含むのか差し引くのかの記載がありません。もう1つ、調査データ2には状態(傷・変色・カビ・不具合)の記載が無く、同じ型番の中で何が金額を分けたのかを追えません。この2つより先の理由は、編集部では確認できていません。

集計の弱点もここに重なります。どちらも買取店1社の公開実績で、他社が同じ金額で買うとは限りません。

調査データ2は各都道府県のページに直近の8件までしか載らず、その店の全取引の一部です。どの取引を載せるかの基準はページに書かれていません。買取日も、調査データ2は2025年12月〜2026年6月、調査データ1は2025年5月〜2026年8月と、期間がずれています。

この幅が店ごとにあるなら、1社の提示額だけで売値を決める根拠は薄いです。2社以上に、型番・製造番号・搬出条件を同じ文言で伝えて聞くと、自分のピアノがこの幅のどこに置かれるかが見えます。

1970年代のU3Hは、製造年が後半の方が高く、カビや落書きがあると1万円台以下だった

調査データ1では、1970年代の前半と後半で中央値が2倍近く違いました調査データ1の表でU3H 22件を分けた行は、1972〜1975年製の6件が0.8万〜3.8万円・中央値27,500円、1977〜1980年製の16件が3.5万〜7万円・中央値52,500円です。調査データ2でも、後半の方が高い向きは同じです。調査データ2の表で同じように分けた行は、1973〜1975年製の7件が4.6万〜8.6万円・中央値6.2万円、1977〜1980年製の15件が6.8万〜10.7万円・中央値9.2万円でした(1976年製の2件はどちらの行にも入れていません)。

状態の記載がある調査データ1で、下限側の記録を並べると次のとおりです。

  • 1972年製・全体にカビ・8,000円
  • 1975年製・落書きあり・15,000円
  • 1973年製・スレとほこり・25,000円

上限側は、1979年製・全体のくすみ・70,000円、1979年製・金属部の錆・60,000円、1980年製・鍵盤の黄ばみとペダルの錆・60,000円でした。くすみや錆があっても6万〜7万円、カビと落書きは1万円台以下。同じ1970年代のU3Hが、製造年と状態の組み合わせで8,000円から70,000円まで開いています。

集めてみたら、調査データ2の側にはこの下の層が見当たりませんでした。1973〜1975年製でも下限は46,000円で、調査データ1の1万円台以下に相当する記録が1件もありません。状態の記載が無いので、この差が持ち込まれた個体の違いなのか、店の値付けの違いなのかは、記録からは分かりません。

2社に同じ条件で聞くために、先に控えておくこと

  • 型番を鍵盤蓋の内側で、製造番号をフレーム上部で控える
  • 第1表の条件欄で自分の型番の行を見つけ、下限・中央値・上限を見ておく
  • 搬出条件(階数、クレーンやエレベーターの要否)を先に伝える
  • 提示額が運送・搬出費を差し引いた後の総支払額かどうかを聞く
  • 2社以上に、同じ型番・製造番号・搬出条件で聞く

売る前に

ピアノの査定を頼む前の確認リスト

型番・製造番号・搬出経路。この3つを控えてから2社以上に聞くと、回答の幅が狭まります。

確認リストを見る

よくある質問

1970年代製のU3Hで10万円以上の実績はありますか

調査データ2(公開実績335件)では、U3Hを製造年で分けた「1970年代後半(1977〜1980年製)」15件の行の上限が10.7万円で、10万円以上の実績が含まれています。ただしこの行には1980年製も入っていて、1970年代製に限った件数は行からは読めません。1973〜1975年製7件の行は上限8.6万円、調査データ1(公開実績108件)のU3H 22件は上限7万円で、どちらも10万円以上はありません(2026年9月集計)。

U3Aは状態が悪いとどのくらい下がりましたか

調査データ1のU3A 24件で一番低かったのは1986年製・側面の塗装剥がれ・120,000円、一番高かったのは1985年製・ペダルの錆・185,000円でした。ペダルが動かない1985年製も160,000円で、中央値15.3万円より上です。調査データ2のU3A 6件は状態の記載が無く、17.7万〜22.5万円でした。

U30BLやU300はU3の仲間ですか

第1表ではU3Aより後の世代として並べています。U300系の行は、同じ型番で3件に満たなかったU300・U300S・U300SXを合わせて1行にしたもので、U30BLは8件、U30Aは4件から集計しています(調査データ2、2026年9月集計)。

地域で買取価格は変わりますか

調査データ2の記録には都道府県が付いていますが、同じ型番・同じ製造年で比べられる件数が少なく、地域による差は確認できていません。調査データ1の記録は都道府県の記載が無いものが多く、比べていません。

万見編集部

2店の公開実績の記録と集計は編集部が行いました。型番・製造年・状態の要約・搬出条件・金額・買取日・都道府県のみを記録し、掲載店の文章は転載していません。

万見編集部は、買取店が公開している買取実績を1件ずつ記録し、集計期間・件数・出典を付けて相場を示します。買取店の集客支援を本業とし、店側の値付けの仕組みを知ったうえで、売る側に向けて書いています。

最終更新 2026年9月9日 / 数値確認 2026年9月9日 / 編集方針 / 誤りの指摘