メンズ医療脱毛 / 制度
医療脱毛とエステ脱毛の違いは?法律の線引き
萬見編集部 /公開 2026年10月7日 /更新 2026年10月9日 /確認 2026年10月7日
毛を作る組織を壊せるのは、医師だけ
ヒゲの脱毛を、エステサロンにするかクリニックにするか。 どちらも「脱毛」と書いてあり、何が違うのかが分からない。
線を引いているのは、厚生労働省の通知です。
用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為
(医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて、平成13年11月8日 医政医発第105号)
通知は、これを医師免許の無い人が業として行えば医師法17条に違反するとしています。医師法17条は「医師でなければ、医業をなしてはならない。」です。 つまり、毛乳頭などを壊す脱毛は医療機関でしかできません。エステの脱毛は、その手前の範囲で行うものです。
| 比べること | 医療脱毛 | エステ脱毛 |
|---|---|---|
| 行う場所 | 医療機関(医師の管理) | エステサロン |
| 毛乳頭などを壊す | できる | できない(医師法17条) |
| 保険 | 効かない(自由診療) | — |
| 中途解約で、受けた分の料金のほかに払う上限(始めた後) | 5万円か残りの額の2割の低い方 | 2万円か残りの額の1割の低い方 |
アドバイス
契約書の「脱毛」が、どちらの意味かを確かめよう
同じ「脱毛」でも、医療機関とサロンではできることが法律で違う。契約する相手が医療機関かどうかを、院の名前と運営する医療法人の名前で確かめておこう。
「永久脱毛」と、承認機の使用目的
医療脱毛でも、「永久に生えない」と約束されているわけではありません。 国内で初めて承認を受けた脱毛レーザーについて、厚生労働省は2017年1月の通知で、使用目的を「長期的な減毛を目的とした装置」と書き、不適切に使うと熱傷や色素沈着のリスクがあるとしています(国民生活センターの2017年の報告の参考資料)。
減り方には個人差があり、毛の濃さや部位でも変わります。「永久」という言葉より、何回の照射でどこまで減る見込みかを比べよう。
相談の数。やけどはエステでも医療でも起きる
国民生活センターの報告(2017年5月)によると、脱毛の施術による危害の相談は964件で、エステが680件、医療機関が284件でした(PIO-NET に2012年度から2017年2月末までに登録された分)。 医療機関の284件のうち、熱傷が134件、皮膚障害が119件です。同じ報告のアンケート(2017年3月、1,000人)では、症状が出た255人のうち、事前にリスクの説明を受けていたのは67人でした。
アドバイス
リスクの説明を受けたかを、自分で確かめよう
やけどや色素沈着は、医療機関でも起きる。照射の前に、起こりうることと、起きたときに誰が診るのかを聞いておこう。
症状が出たら、照射した院やサロンにすぐ連絡し、肌の写真を日付が分かる形で撮っておこう。相談先に迷ったら、消費者ホットライン(188)で近くの消費生活センターにつながります。
契約の決まり。中途解約の上限が違う
エステの脱毛も医療脱毛も、1か月を超え5万円を超える契約なら、特定商取引法の特定継続的役務にあたります。書面を受け取った日から8日間はクーリング・オフでき、その後も中途解約できます。
中途解約で請求されるのは、受けた分の料金と、次の上限までの額です(同法49条2項)。違うのは、この上限の額です(施行令別表第四)。
- エステ: 施術を始めた後は、2万円か残りの額の1割の低い方まで
- 医療脱毛: 照射を始めた後は、5万円か残りの額の2割の低い方まで
- どちらも、始める前なら2万円まで
残りの額は、契約の総額から受けた分の料金を引いた額です。受けた分がいくらと数えられるかは、契約書面の中途解約の欄で確かめておこう。
前払いのお金は、相手が閉じると戻りにくくなります。国民生活センターは、脱毛エステの倒産に関する相談が2022年度に6,786件あったと報告しています(2024年3月の消費者委員会への資料。2024年1月末までの登録分)。
どちらにするか。3つを確かめる
- 照射するのは誰か(医療機関か、サロンか)
- やけどなどが起きたとき、誰がどこで診るのか
- 回数・範囲・追加料金を足した総額と、中途解約の条件
1つ目は、院の名前と、運営する医療法人の名前で確かめられます。サロンなら、店を運営する会社の名前です。契約書面の相手方の欄を見ておこう。
2つ目は、医療機関なら照射した院の医師が診るのが基本です。サロンで症状が出たときは、皮膚科などを自分で受診することになります。費用を誰が持つのかを、契約の前に聞いておこう。
3つ目は、コースの値段に、麻酔・剃り残し・キャンセルの料金を足した額で比べます。院ごとに0円とする項目が違うので、自分が使うものだけを書き出して足そう。
大阪でヒゲや全身の医療脱毛を考えているなら、院ごとの料金と条件を大阪のメンズ医療脱毛の料金にまとめています。
医療脱毛とエステ脱毛は、何が違いますか
毛乳頭などを壊す脱毛は医行為で、医師でなければできません(医師法17条、厚生労働省の通知)。エステはその手前の範囲で行います。中途解約の上限も法律で違うので、契約の前に確かめよう。
気になったら
メンズ医療脱毛がいくらになるか、無料で査定だけ頼めます
査定だけ頼んで売らなくてもかまいません。多くの店が査定料とキャンセル料を無料と書いています。頼む前に、型番・製造番号・搬出経路の3つを控えておくと、回答の幅が狭まります。
よくある質問
エステの脱毛は違法ですか
違法ではありません。通知が医行為とするのは、毛乳頭や皮脂腺開口部などを壊す行為です。エステはその手前の範囲で行うものなので、何を約束しているかを契約書で確かめよう。
医療脱毛なら永久に生えてきませんか
承認を受けた脱毛レーザーの使用目的は「長期的な減毛」とされています。生えてくる量や期間には個人差があるので、何回でどこまで減るかの見込みを、カウンセリングで聞いておこう。
エステで始めて、途中で医療脱毛に変えられますか
どちらも1か月を超え5万円を超える契約なら、特定商取引法で中途解約できます。エステで施術を始めた後にやめるとき、受けた分の料金のほかにサロンが請求できるのは、2万円か残りの額の1割の低い方までです(同法49条2項、施行令別表第四)。やめる前に、契約書面の中途解約の欄で、受けた分の料金がいくらと数えられるかを確かめておこう。
クーリング・オフしたら、受けた施術の分は払いますか
1か月を超え5万円を超える契約を、書面を受け取った日から8日以内にクーリング・オフするなら、施術を受けていても対価は請求されません(特定商取引法48条6項)。払ったお金は、速やかに返すと決まっています(同条7項)。解除は書面か電磁的記録で行い、通知を出した時に効力が生じるので、出した日が分かる控えを残しておこう(同条1項・3項)。
契約のとき、どんな書面をもらえますか
院やサロンは、契約の前に概要の書面を、契約したら遅滞なく内容の書面を渡すと決まっています(特定商取引法42条1項・2項)。内容の書面には、施術の内容、支払う金額と時期・方法、期間、クーリング・オフと中途解約のことが書かれます。受け取った日がクーリング・オフの8日の起点になるので、日付を控えておこう。
注記
根拠にした資料
- 確認日
- 2026年10月7日(この日に各資料の内容を確かめました)
- 根拠
- 法令の条文と官公庁のページだけを根拠にしています。民間サイトの説明は使っていません。
- 資料
- 厚生労働省 医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて(平成13年11月8日 医政医発第105号)
e-Gov 法令検索 医師法(17条)
国民生活センター なくならない脱毛施術による危害(2017年5月11日)
国民生活センター 脱毛エステにおける倒産トラブル(2024年3月18日 消費者委員会資料)
消費者庁 特定商取引法ガイド 特定継続的役務提供
e-Gov 法令検索 特定商取引に関する法律(42条・48条・49条)
e-Gov 法令検索 特定商取引に関する法律施行令(24条・30条・31条・別表第四)