買取店が正規の店か確かめる。古物商許可番号の見方と、公安委員会の一覧での照合

万見編集部 /公開 2026年9月9日 /更新 2026年9月9日

中古品を買い取る店には都道府県公安委員会の古物商許可が必要です。店の標識やサイトにある許可番号を、公安委員会が公開する一覧で照合する手順、出張買取で許可証の提示を求める権利、無許可営業の罰則を、古物営業法の条文と警察庁・各公安委員会の資料だけを根拠に書きました。

買取店が正規の店かどうかは、どこで確かめられますか

店の標識か公式サイトにある許可証の番号を、許可をした公安委員会の「古物商URL届出一覧」(古物営業法8条の2)と照合します。東京・大阪・奈良など7つの公安委員会の一覧で確認しました(2026年9月9日)。

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確認日
2026年9月9日(この日に各資料の内容を確かめました)
根拠
法令の条文と官公庁のページだけを根拠にしています。民間サイトの説明は使っていません。
資料
デジタル庁 e-Gov法令検索 古物営業法(昭和24年法律第108号) 令和7年6月1日施行版
デジタル庁 e-Gov法令検索 古物営業法施行規則(平成7年国家公安委員会規則第10号) 令和8年8月12日施行版
警察庁生活安全局 古物営業法等の解釈運用基準について(通達) 令和6年8月14日 警察庁丙生企発第272号
警察庁生活安全局生活安全企画課 令和7年中における古物営業・質屋営業の概況
警察庁 古物営業・質屋営業について
警視庁 標識の様式
警視庁 古物営業法の一部改正について(令和6年4月1日施行)
東京都公安委員会 古物商URL届出一覧(ページおよびPDF版 keisai.pdf)
埼玉県公安委員会 古物商に関する事項
千葉県公安委員会 古物商一覧
神奈川県公安委員会 古物商届出業者一覧(PDF kobutsu0710.pdf を含む)
大阪府公安委員会 古物営業法関係(許可証番号検索付き一覧)
奈良県公安委員会(奈良県警察本部サイト内) 古物商URL等一覧(あ行PDF a.pdf を含む)
香川県公安委員会 古物商届出一覧(PDF r0806.pdf を含む)

許可を出すのは警察署ではなく公安委員会。番号は標識とサイトの2か所に出る

中古品を買い取る営業は古物営業法の「古物営業」にあたり、営むには都道府県公安委員会の許可が要ります(古物営業法2条2項1号・3条)。申請書は主たる営業所を管轄する警察署長を経由して出しますが(古物営業法施行規則1条の3第2項)、許可を出す主体は公安委員会です。標識やサイトに「○○公安委員会」の名が入るのはこのためです。

許可番号が出る場所は2つあります。ひとつは営業所の標識です。古物商は営業所ごとに、公衆の見やすい場所(通達の解釈では営業所の入り口など。解釈運用基準 第11の1)へ、定められた様式の標識を掲示する義務があり(12条1項)、掲示しなければ10万円以下の罰金の対象です(35条2号)。

様式は施行規則11条・別記様式第13号で決まっています。警視庁の説明では、縦8cm×横16cm、紺色地に白文字で、上段に許可証の番号、中段に取扱区分(「道具商」「時計・宝飾品商」など)、下段に氏名または名称を書きます。標識に公安委員会名は入りません。入るのは許可証と、次に説明するサイト表示の側です。

営業所に掲示する標識の3段構成。寸法と色は警視庁の説明による(施行規則 別記様式第13号)
営業所に掲示する標識の3段構成。寸法と色は警視庁の説明による(施行規則 別記様式第13号)

もうひとつはウェブサイトです。2024年(令和6年)4月1日施行の改正で、古物商は自社サイトに「氏名又は名称」「許可をした公安委員会の名称」「許可証の番号」の3点を表示する義務を負いました(12条2項)。免除は、常時使用する従業者が5人以下の場合と、管理するサイトを持たない場合だけです(施行規則13条の2)。

つまり従業者5人以下の店は、自社サイトがあっても表示を免除されるので(解釈運用基準 第11の2(4))、サイトに番号が無いだけで無許可とは決められません。

逆に、ネットで古物の取引の申込みを受ける店(URLを届け出た「特定古物商」)には5人以下の免除がなく、3点の表示が要ります(12条2項括弧書・3項)。通達は、トップページでの表示のほか、トップページからリンクした先のページでの表示も認めています(第11の3)。ネットから申し込める店のサイトに3点が無ければ、リンク先まで見てから店に聞く材料になります。

サイトに表示が求められる3点(古物営業法12条2項)。番号は「第」と「号」を除いて12文字
サイトに表示が求められる3点(古物営業法12条2項)。番号は「第」と「号」を除いて12文字

許可番号は「第」と「号」を除いて12文字。先頭2桁は公安委員会ごとに違った

編集部が東京・埼玉・千葉・神奈川・大阪・奈良・香川の7つの公安委員会の一覧を開いて番号を見比べたところ、許可証の番号は「第」と「号」を除くと12文字でした(「第」「号」を付けない一覧もあります)。ただし大阪府の一覧には「第62101R○○○○○○号」のように英字Rを含む番号が多数あり、全部が数字とは限りません。先頭2桁は東京30・埼玉43・千葉44・神奈川45・大阪62・奈良64・香川81と、公安委員会ごとに違っていました。

断っておくと、これは一覧を並べて観察した結果です。桁の構成(先頭2桁が都道府県を表す、といった説明)を定義した公的資料は確認できませんでした。読者が見るのは、12文字であることと、先頭2桁が上の対応と合うことの2点で、合わなくてもそれだけで無許可とは決められません

番号は各公安委員会の一覧と照合できる。ただし載っていない店が無許可とは限らない

公安委員会は、ネットで古物取引を行う古物商について「氏名又は名称」「URL」「許可証の番号」をウェブで閲覧できるようにする義務があります(8条の2第1項)。各公安委員会の「古物商URL届出一覧」はこの条文に基づくもので、標識やサイトで見た番号をここで照合します。

集めてみたら、公開の形は委員会ごとにばらばらでした

  • 奈良県公安委員会: 「古物商URL等一覧」に許可証番号・氏名(名称)・URLを50音別(あ行〜わ行)の10本のPDFで掲載(2026年5月14日更新)。検索機能はなく、PDFを開いて探す
  • 東京都公安委員会: 「古物商URL届出一覧」。PDF版(2026年9月時点で564ページ)を開いて検索する。警視庁のサイトではなく、公安委員会のサイトにある
  • 大阪府公安委員会: 許可証番号で検索できる一覧。許可証の番号・氏名又は名称・URL・更新日時が出る
  • 埼玉県公安委員会: 50音別のページと、サイト内検索での番号検索(2026年8月31日更新)
  • 千葉県公安委員会: ページ送り式の一覧
  • 神奈川県公安委員会: PDF(437ページ、2026年7月30日更新)
  • 香川県公安委員会: PDF(令和8年6月現在)

奈良県警の「古物営業」の手続ページからは、この一覧へのリンクがありません。一覧は県警サイト内の公安委員会のセクション(URLに /kouaniin/ が入るページ)にあります。

この一覧はURLを届け出た店だけを載せたもので、全許可業者の名簿ではありません。サイトを持たない店や、サイトはあってもネットで取引の申込みを受けない店は載りません。

東京都・埼玉県・大阪府の一覧には「掲載されていても取引の信用性を保証しない」という趣旨の注意書きがあります。載っていない店については、東京都・埼玉県・奈良県が「掲載までに期間がかかるため、載っていなくても直ちに無許可や古物営業法違反とは限らない」という趣旨の注意書きを置いています。載っていないことは、許可証を見せてもらう理由にはなりますが、無許可の証拠にはなりません。

電話で聞く方法は、少なくとも埼玉では使えません。埼玉県公安委員会は、古物商の許可情報について電話での問合せには答えないと明記しています。他の公安委員会の扱いは確認していません。

警察庁のサイトにも全国横断の許可業者検索は見当たりませんでした(編集部の確認範囲)。民間の「全国検索」サイトは、警察庁の公式データベースではありません。

出張買取では、許可証の提示を求めてよい

自宅に来た査定員に、許可証を見せてくださいと言ってかまいません。出張買取は法律上の「行商」にあたり、古物商本人は許可証を、従業者は行商従業者証を携帯する義務があります(11条1項・2項)。取引の相手から提示を求められたときは、提示しなければなりません(11条3項)。相手の住所での売買は、通達で「行商」に含まれています(解釈運用基準 第5の3(1)・第10)。

条文を並べてみると、ひとつ注意が要りました。罰則(35条2号)が11条について掲げているのは携帯義務(1項・2項)の違反だけで、提示義務(3項)の違反は刑罰の条文に入っていません(行政処分の対象になるかは確認していません)。「提示を拒めば罰金」と書いてある記事は、条文と合いません

提示を断られた場合に読者ができるのは、その場で売らないことです。

もうひとつ、買取の場所です。古物商が古物を受け取れるのは、営業所か、取引相手の住所・居所に限られます(14条1項)。出張買取が認められるのは「相手の自宅での取引」だからです。

「近くのカフェで」「駅前で」と呼び出して、そこで品物を受け取る形は、事前に日時・場所を届け出た仮設店舗でない限り14条1項に反します。違反した古物商は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象です(32条)。罰則の対象は店の側で、売る人ではありません。

無許可営業は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金

無許可で古物営業を営んだ者は、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です(31条1号)。不正な手段で許可を受けた者も同じです(31条2号)。2025年(令和7年)6月1日施行の改正で「懲役」が「拘禁刑」に改められたので、「3年以下の懲役」と書いてある記事は現行の表記ではありません

警察庁の統計では、令和7年末の古物商の許可件数は614,118件、同年中の古物営業法違反の検挙は19件12人で、うち無許可営業は7件7人でした(警察庁「古物営業・質屋営業の概況」)。検挙されていない無許可営業がどれだけあるかは、この統計からは分かりません。

売る前に、番号・一覧・許可証の順に確かめる

  1. 店のサイトで名称・公安委員会名・許可証の番号(12文字。大阪は英字Rを含むことがある)の3点を探す。トップページに無ければリンク先も見る
  2. 番号の先頭2桁が公安委員会名と合うか見る(対応は上の節の7都府県のみ。合わなくても無許可の根拠にはならない)
  3. その公安委員会の「古物商URL届出一覧」で、番号と名称を照合する
  4. 一覧に無ければ、出張時に許可証か行商従業者証の提示を求める(11条3項)
  5. 自宅か営業所以外の場所を指定されたら、その日は売らない(14条1項)

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型番・製造番号・搬出経路。この3つを控えてから2社以上に聞くと、回答の幅が狭まります。

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よくある質問

数千円の少額なのに、身分証の提示を求められました。必要なのですか

古物営業法15条1項の義務で、対価の総額が1万円未満なら原則不要です(15条2項1号、施行規則16条1項)。ただしゲームソフト・CD・書籍など金額に関係なく確認が要る品目があり(施行規則16条2項)、その品目の一覧と使える書類は関連記事「買取で本人確認が必要な理由」で扱っています。

一覧に載っていない店がありました。届け出てから載るまで、どれくらいかかりますか

警察庁の通達は、古物商からURLの届出があった日から20日以内に一覧を更新するよう求めています(解釈運用基準 第7の2)。合理的な理由による遅れは許容されているため、届出直後の店は載っていないことがあります。

許可のある店なら、信用してよいのですか

許可は営業の条件で、取引の信用を保証するものではありません。警察庁の統計では令和7年中の古物営業に関する行政処分が874件(取消し11件、営業停止8件、指示855件)あり、法令違反で盗品流通の防止が著しく阻害されるおそれがあれば、公安委員会は許可の取消しか6か月以内の営業停止を命じられます(24条1項)。

万見編集部

法令の条文と官公庁のページを編集部が確認して書きました。個別の事情に関わる判断は、消費生活センターまたは警察に確認してください。

万見編集部は、買取店が公開している買取実績を1件ずつ記録し、集計期間・件数・出典を付けて相場を示します。買取店の集客支援を本業とし、店側の値付けの仕組みを知ったうえで、売る側に向けて書いています。

最終更新 2026年9月9日 / 数値確認 2026年9月9日 / 編集方針 / 誤りの指摘