脱毛の契約 / 制度

脱毛の契約はクーリング・オフできる?解約と返金の計算

萬見編集部 /公開 2026年10月12日 /更新 2026年10月12日 /確認 2026年10月12日

クーリング・オフできる脱毛の契約

脱毛の契約をしたけれど、家に帰って冷静になると高すぎた。まだ間に合うのか知りたい。

脱毛の契約のうち、特定商取引法の「特定継続的役務」にあたるものは、クーリング・オフできます。条件は2つです。

条件内容
期間1か月を超える(施行令別表第四)
金額5万円を超える(施行令24条。関連商品も含めた総額)
医療脱毛の方法光の照射か、針を通じて電気を流す方法(施行規則91条)

エステの脱毛も、クリニックの医療脱毛(美容医療)も対象です。 1回ずつ払う契約や、1か月以内に終わる契約は、この決まりの対象外です。5万円以下の契約も外れます。

8日の数え方と、通知の出し方

クーリング・オフできるのは、法律で決められた書面(契約書面)を受け取った日から数えて8日以内です(48条)。受け取った日を1日目と数えます。 通知は、書面か電磁的記録(メールや専用のフォームなど)で出します。消費者庁は、郵便なら書留や内容証明郵便などで出すこと、メールなら送信したメールを、フォームなら画面のスクリーンショットを残すことを勧めています。

8日以内なら、施術を受けていても、その分の料金は払わなくてよく、払ったお金は返してもらえます。違約金も請求されません。 事業者が事実と違うことを言ったり脅したりして、クーリング・オフをしなかったときは、8日を過ぎていてもできます。

通知に書くこと

決まった書式はありません。次のことが分かれば足ります。

  1. 契約した日と、コースの名前・金額
  2. サロンやクリニックの名前(運営する会社や医療法人の名前)
  3. 「この契約を解除します」という一文
  4. 払ったお金を返してもらう口座(払っていれば)
  5. 自分の名前・住所と、通知を出した日

ローンやクレジットで払っているときは、同じ内容の通知を信販会社にも出しておこう。

アドバイス

契約書面を受け取った日を、メモしておこう

8日はこの日から数える。書面の日付ではなく、自分が受け取った日をカレンダーに書いておこう。

一緒に買った化粧品なども、政令で決められた関連商品なら、本体の契約と一緒に解除できます。エステなら健康食品・化粧品・下着・美顔器・脱毛器など、美容医療なら健康食品・化粧品・美容目的の医薬品などです。

8日を過ぎたら、中途解約

8日を過ぎても、契約の期間内なら、理由を言わずに中途解約できます(49条)。そのとき事業者が請求できる額には、上限があります(施行令別表第四)。

時期エステの脱毛医療脱毛(美容医療)
施術を始める前2万円まで2万円まで
始めた後受けた分の料金+2万円か残りの1割の低い方受けた分の料金+5万円か残りの2割の低い方

上限を超えて払っているなら、超えた分は返してもらえます。

計算の例(仮の数字)

総額10万円・5回の医療脱毛のコースで、2回受けたあとにやめる場合を考えます。受けた分の料金を契約書面の単価で2万円×2回=4万円と数えると、残りは6万円です。 残りの2割は1万2千円で、5万円より低いので、手数料の上限は1万2千円になります。払った10万円から、4万円と1万2千円を引いた4万8千円が戻る計算です。

受けた分を何円と数えるかは、契約書面の決め方で変わります。やめる前に、契約書面の中途解約の欄を確かめよう。

18歳・19歳の契約

2022年4月から成年は18歳になり、18歳・19歳の契約は、未成年であることを理由に取り消せなくなりました(民法4条)。18歳未満なら、親の同意の無い契約は取り消せます(民法5条)。

国民生活センターによると、18歳・19歳の相談で「脱毛エステ」は2022年度に1,222件で1位、2025年度も704件で2位でした。医療サービス(美容医療など)は、事業者の倒産の影響で2024年度に前の年度の約2倍に増えています。 クーリング・オフと中途解約は、年齢に関係なく使えます。

アドバイス

その日に決めず、書面を持ち帰ろう

「今日だけの価格」と言われても、契約書面をもらって家で読む時間をつくろう。8日の間は、取りやめることもできる。

相談先と、倒産したとき

話が進まないときは、消費者ホットライン188に電話すると、近くの消費生活センターにつながります。 分割で払っている契約は、サロンやクリニックが倒産したときに、残りの支払いを止められることがあります(支払停止の抗弁)。手順は脱毛サロンが倒産したら、払ったお金は戻る?に、行政処分の記録は脱毛サロンの行政処分は?にまとめています。

この記事の結論

脱毛の契約は、クーリング・オフできますか

1か月を超え5万円を超えるサロンや医療脱毛の契約なら、書面を受け取った日から8日間はクーリング・オフできます。8日を過ぎても中途解約はでき、請求される額には上限があります。1回ずつ払う契約は対象外です。

気になったら

脱毛の契約がいくらになるか、無料で査定だけ頼めます

査定だけ頼んで売らなくてもかまいません。多くの店が査定料とキャンセル料を無料と書いています。頼む前に、型番・製造番号・搬出経路の3つを控えておくと、回答の幅が狭まります。

よくある質問

施術を1回受けてしまったら、クーリング・オフできませんか

できます。8日以内なら、施術を受けていても、その分の料金を払う必要はありません(特定商取引法48条)。払ったお金は返してもらえるので、迷っているなら早めに通知を出そう。

クーリング・オフは電話で伝えればいいですか

書面か電磁的記録(メールや専用のフォームなど)で伝えます。消費者庁は、郵便なら書留や内容証明郵便などを、メールなら送信したメールを残すことを、フォームなら画面のスクリーンショットを残すことを勧めています。電話だけで済ませず、形に残る方法で出そう。

一緒に買った化粧品も返せますか

本体の契約をクーリング・オフや中途解約したときは、政令で決められた関連商品(エステなら健康食品・化粧品・脱毛器など、美容医療なら健康食品・化粧品・美容目的の医薬品など)も解除できます。開けて使ったものの扱いは、消費生活センターに相談しよう。

19歳で契約しましたが、親の同意なしで取り消せますか

2022年4月から成年は18歳になり、18歳・19歳の契約は、未成年であることを理由には取り消せません(民法4条)。ただし、クーリング・オフと中途解約は年齢に関係なく使えます。迷ったら消費者ホットライン188に相談しよう。

注記

条文は e-Gov 法令検索の原文から、手続きの説明は消費者庁の特定商取引法ガイドから、相談の数は国民生活センターの公表資料から、編集部が2026年10月12日に確認して引きました。計算の例の金額は、仕組みを示すための仮の数字です。個別の契約の判断は、消費生活センターに相談してください。この記事に広告は載せていません。 最終更新 2026年10月12日 / 数値確認 2026年10月12日 / 編集方針 / 誤りの指摘