買取の記録は3年、営業所に残る。書かれるのは住所・氏名・職業・年齢と、本人確認の方法
万見編集部 /公開 2026年9月12日 /更新 2026年9月12日
買取店は古物を受け取るたびに、取引の年月日・品目と数量・特徴・相手方の住所・氏名・職業・年齢・本人確認の方法を帳簿か電磁的記録に残し(古物営業法16条)、最終の記載から3年間、営業所に備え付けて保存します(18条)。代金1万円未満の取引は原則として記録が免除されますが、美術品・時計と宝飾品・自動車・二輪は金額に関係なく記録されます(施行規則18条)。
買取店に渡した身分証の情報は何年残りますか
買取店は古物ごとに年月日・品目と数量・特徴・相手方の住所・氏名・職業・年齢・本人確認の方法を記録し(古物営業法16条)、最終記載から3年間保存します(18条、2026年9月11日確認)。1万円未満は原則免除、時計・宝飾品は金額を問わず記録。
売る前に
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- 確認日
- 2026年9月11日(この日に各資料の内容を確かめました)
- 根拠
- 法令の条文と官公庁のページだけを根拠にしています。民間サイトの説明は使っていません。
- 資料
- e-Gov 法令検索 古物営業法(15条・16条・18条) 令和7年6月1日施行版
e-Gov 法令検索 古物営業法施行規則(17条・18条・19条) 令和8年8月12日施行版
記録されるのは、年月日・品目・特徴・住所・氏名・職業・年齢・本人確認の方法
買取店(古物商)は、古物を受け取ったり引き渡したりするたびに、帳簿かそれに準ずる書類、または電磁的な記録に、決められた事項を残さなければなりません(古物営業法16条)。事項は5つの号に分かれています。取引の年月日、古物の品目と数量、古物の特徴、相手方の住所・氏名・職業・年齢、そして本人確認としてとった措置の区分と方法です。
住所と氏名だけでなく、職業と年齢まで記録の対象です。身分証を出したときに職業を口頭で聞かれるのは、この4号があるためです。特徴の欄には、型番や製造番号、傷や刻印のような、その1点を特定できる情報が入ります。ピアノなら型番と製造番号、時計ならリファレンスとシリアルです。
記録の相手は「相手方」で、売る人だけでなく、店が古物を引き渡した相手も含みます。店が中古品を売るときにも相手方の記録が要る場面があり、規則で定める古物を引き渡した相手方だけが除かれます(16条4号の括弧書き)。記録の事項に「古物の特徴」が入っているのは、後から現物と照合するためです。店員が型番や製造番号を細かく控えるのは、この3号があるためです。
帳簿の様式は国家公安委員会規則で定められていて、取引伝票のように取引ごとに記載できる書類でも代えられます(施行規則17条2項)。伝票を使う店は、営業所の取引の順にとじ合わせておく決まりです(同3項)。正直に言うと、レシートのような1枚の紙に見えても、それが法定の記録を兼ねている店があります。
保存は最終の記載から3年間。失くしたら警察署長に届け出る
店は、この帳簿や書類を最終の記載をした日から3年間、営業所に備え付けて保存しなければなりません(古物営業法18条1項)。電磁的な記録の場合は、記録した日から3年間、営業所で直ちに書面に表示できる状態で保存します。3年は、あなたが売った日からではなく、その帳簿の最終記載日から数えます。1冊の帳簿に取引が続いて書き足されていれば、最初の方の記録はさらに長く残ります。
帳簿や記録を壊したり失くしたりしたときは、店は直ちに営業所の所在地を管轄する警察署長に届け出る決まりです(18条2項)。電磁的な方法で保存する場合の基準は国家公安委員会が定め、店はそれを確保するよう努めます(施行規則19条)。3年という期間は古物営業法の帳簿の話で、消費税法や犯罪収益移転防止法にも別の記録と保存の定めがあり、同じ取引でも法律ごとに残る期間が違います。
1万円未満は原則免除。時計・宝飾品・美術品・自動車・二輪は金額に関係なく記録
記録の義務が免除される取引があります。代金の総額が1万円未満の取引など、本人確認が免除される場合(15条2項各号)は、記録も原則として不要です(16条ただし書)。ただし、その場合でも記録が要る古物が4区分あり、美術品類、時計・宝飾品類、自動車(部分品を含む)、自動二輪車と原動機付自転車(部分品を含む)です(施行規則18条1項)。
時計と宝飾品は、数千円の取引でも住所・氏名・職業・年齢が記録されます。免除の線は取引の金額で引かれていて、1点ずつは安くても、まとめて売って対価の総額が1万円以上になれば、総額で判定します。逆に、本やCD、衣類のような品目を1万円未満で売った場合は、店に記録が残らないのが法律の側の原則です。本人確認が免除される取引の範囲は買取で本人確認が必要な理由に書いています。
記録は盗品をたどるためのもので、売った人には控えが残らない
この記録は、盗品や遺失物が持ち込まれたときに、誰がいつ何を持ち込んだかをたどるためのものです。売った側の手元には、法律上の控えは残りません。店が発行する買取明細や領収書は店ごとの様式で、法定の記録そのものではありません。
自分がいつ・どこで・何を売ったかを後から示せるように、店名・許可番号・日付・品目・金額・提示した身分証の種類を、自分でも控えておきます。店の許可番号は公安委員会の一覧と照合でき、手順は買取店の古物商許可の確認方法に書いています。許可の無い店には、この記録の義務そのものがかかっていません。
売るときに、控えておくこと
- 店名・許可番号・取引の日付・品目・金額を、自分のメモに残す
- 提示した身分証の種類と、写しを取られたかどうかを控える。写しの保管は条文の要求ではない
- 職業と年齢を聞かれるのは16条4号のため。聞かれた内容をそのまま伝える
- 時計・宝飾品・美術品は1万円未満でも記録される。本・CD・衣類は1万円未満なら原則記録されない
- 記録は最終記載から3年間、営業所に残る。失くした店は警察署長に届け出る義務がある
売る前に
ピアノの査定を頼む前の確認リスト
型番・製造番号・搬出経路。この3つを控えてから2社以上に聞くと、回答の幅が狭まります。
よくある質問
身分証のコピーを取られました。法律で決まっていますか
古物営業法が店に求めているのは、住所・氏名・職業・年齢と本人確認の方法を帳簿などに記録することで(16条)、写しを保管する義務は条文にありません。写しを取るかどうかは店の運用です。犯罪収益移転防止法の対象になる取引(200万円を超える貴金属など)では、別に確認記録の作成と保存の義務があります。
1万円未満の取引なら、何も記録されませんか
代金の総額が1万円未満の取引は、原則として記録が免除されます(古物営業法16条ただし書、15条2項)。ただし美術品類、時計・宝飾品類、自動車、自動二輪車と原動機付自転車は、金額に関係なく記録の対象です(施行規則18条1項)。
記録は紙の帳簿ですか、それとも電子ですか
帳簿でも、取引伝票のようにそれに準ずる書類でも、電磁的な記録でもかまいません(16条、施行規則17条)。電磁的な記録は、営業所で直ちに書面に表示できる状態で3年間保存する決まりです(18条1項)。
店が記録を失くしたらどうなりますか
帳簿や電磁的記録を壊したり失くしたりしたときは、店は直ちに営業所の所在地を管轄する警察署長に届け出なければなりません(古物営業法18条2項)。届け出た後の扱いは条文に無く、警察の判断になります。