AGAの薬 / 制度
ミノキシジルの内服は大丈夫?国内で未承認の薬
萬見編集部 /公開 2026年10月14日 /更新 2026年10月14日 /確認 2026年10月14日
国内では未承認、学会の推奨度はD
AGAのクリニックの発毛のプランを見ると、「ミノキシジルの内服」が入っていることが多い。飲む薬なのに、国内で承認されていないと書かれていて不安になる。
日本皮膚科学会の診療ガイドライン(2017年版)は、ミノキシジルの内服についてこう書いています。
| 項目 | ガイドラインの記載 |
|---|---|
| 推奨度 | D(行うべきではない) |
| 推奨文 | ミノキシジルの内服を行うべきではない |
| 承認 | 降圧剤として開発されたが、国内では認可されていない |
| 海外 | 男性型脱毛症の治療薬として認可している国はない |
| 臨床試験 | 有用性についての臨床試験は実施されていない |
同じミノキシジルでも、外用(推奨度A)と内服(推奨度D)では扱いが違います。外用は濃度5%の一般用医薬品として承認されています。
どんな副作用が書かれているか
ガイドラインは、内服のミノキシジルに全身の毛が濃くなる多毛症の副作用があることを挙げています。さらに、内服用の製剤の添付文書の市販後調査の欄に、胸痛、心拍数の増加、動悸、息切れ、呼吸困難、うっ血性心不全、むくみや体重の増加など、重い心臓や血管の障害の記載があるとしています。
そのうえで、利益と危険性が十分に検証されていないため、行うべきではないとしています。 血圧の薬を飲んでいる人や、心臓の病気がある人は、とくに医師に伝えよう。
アドバイス
飲み始めたら、体の変化をメモしよう
動悸、息切れ、むくみ、体重の急な増加。気になる変化があれば、次の診察を待たずに医師へ相談しよう。
個人輸入での健康被害の報告
厚生労働省は、インターネットなどで買った未承認の薬による健康被害を公表しています。令和3年度の報告では、50代の男性がネットで入手した未承認のミノキシジル2.5mgの錠剤(1日2錠)とフィナステリドを約2か月飲み、やめて約2か月後に肝機能の異常が見つかり、入院しました。
ガイドラインも、一般の人が個人輸入で手に入れて飲むことがあり、医薬品医療機器等法の観点から問題視されていると書いています。個人輸入の薬は、中身や量が表示どおりか確かめようがなく、何かあっても相談できる医師がいません。医師の診察を受けずに、ネットで買って飲むのはやめておこう。
未承認の薬を使う院が書くべき5つの事項
医療広告ガイドラインは、未承認の薬を自由診療で使う院に、次の5つを書くよう求めています。
- 未承認の医薬品であること
- 入手の経路(個人輸入ならその旨)
- 国内で承認された、同じ成分や性能の薬の有無
- 海外での承認の状況と、重い副作用の情報
- 医薬品副作用被害救済制度の対象外であること
9院の公式サイトを2026年10月14日に見たところ、5つがそろっていたのはAGAスキンクリニック・イースト駅前クリニック・クリニックフォア・DMMオンラインクリニックでした。湘南AGAクリニックとゴリラクリニックは2つ(未承認であることと入手の経路)、Dr.AGAクリニック・東京AGAクリニック・AGAヘアクリニックの料金のページでは表示を見つけられませんでした。
5つが書かれているかは、院が説明をきちんとしているかの目安になります。書かれていなければ、診察で同じことを聞こう。
発毛のプランで内服を勧められたら
9院の公式サイトを見たところ、発毛のプランに内服のミノキシジルを含むと書いていたのは8院でした(東京AGAクリニックは院内で調合する薬で、名前の記載がありません)。発毛を選ぶと、内服のミノキシジルが組み合わされることが多いということです。
内服を避けたいなら、ほかの選び方もあります。抜け毛を抑える内服だけにする、外用のミノキシジル(推奨度A)を使う、LEDや低出力レーザー(推奨度B)や自毛植毛(推奨度B)を考える、といった方法です。
「発毛」の中身に何が入っているかを、薬ごとに聞こう。プランの名前だけでは、内服のミノキシジルが入っているか分からないことがあります。
飲む前に医師と話すこと
- 内服のミノキシジルを使う理由と、外用ではいけない理由
- 心臓や血管の副作用と、血圧や脈を測るか
- 副作用が出たときの対応と、費用(救済制度の対象外)
- どれくらい続け、どう効果を判断するか
- 内服をやめたいとき、ほかの方法に切り替えられるか
聞いた答えは、その場でメモしておこう。説明があいまいなら、内服を含まないプランを選ぶのも1つの判断です。
薬ごとの違いはAGAの薬の違いは?に、効くまでの期間はAGA治療はいつ効く?にまとめています。
ミノキシジルの内服は、飲んでも大丈夫ですか
国内では脱毛症の薬として承認されておらず、学会の推奨度はD(行うべきではない)です(外用の5%はA)。添付文書には胸痛や動悸など心臓や血管の副作用の記載があり、救済制度の対象外です。飲むなら医師の説明を受けてからにしよう。
気になったら
AGAの薬がいくらになるか、無料で査定だけ頼めます
査定だけ頼んで売らなくてもかまいません。多くの店が査定料とキャンセル料を無料と書いています。頼む前に、型番・製造番号・搬出経路の3つを控えておくと、回答の幅が狭まります。
よくある質問
クリニックで出してもらえば安全ですか
医師が診て出すことはできますが、国内で承認された薬ではありません。学会のガイドラインは、利益と危険性が十分に検証されていないとして、行うべきではないとしています。副作用の説明と、何かあったときの対応を聞いてから決めよう。
外用のミノキシジルとは何が違いますか
外用(濃度5%)は一般用医薬品として承認されていて、学会の推奨度はAです。内服は脱毛症の薬として承認されておらず、推奨度はDです。同じ成分でも、扱いがまったく違います。
ネットで個人輸入して飲んでもいいですか
勧められません。厚生労働省は、ネットで入手した未承認のミノキシジルの錠剤などを飲んだ50代の男性が、肝障害で入院した報告を公表しています。医師の診察を受けずに飲むのはやめておこう。
副作用が出たら、救済制度は使えますか
使えません。未承認の薬は、医薬品副作用被害救済制度の対象外です。医療広告ガイドラインは、未承認の薬を使う院に、このことを書くよう求めています。
注記
根拠にした資料
- 確認日
- 2026年10月14日(この日に各資料の内容を確かめました)
- 根拠
- 法令の条文と官公庁のページだけを根拠にしています。民間サイトの説明は使っていません。
- 資料
- 日本皮膚科学会 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版(CQ14)
厚生労働省 インターネット等で購入した未承認医薬品等の健康被害情報(令和3年度)
厚生労働省 医療広告ガイドライン(2026年3月30日 最終改正。未承認医薬品等を用いる自由診療の限定解除の要件)
PMDA 一般用医薬品 ミノキシジル外用5%(壮年性脱毛症)の添付文書情報
推奨度と解説は日本皮膚科学会の診療ガイドライン(2017年版)の原文から、健康被害の報告は厚生労働省のページから、表示の決まりは医療広告ガイドラインから、編集部が2026年10月14日に確かめて引きました。院の表示の状況は、各院の公式サイトの料金ページなどを同じ日に確かめたものです。薬を勧めたり止めたりする記事ではありません。この記事に広告は載せていません。 最終更新 2026年10月14日 / 数値確認 2026年10月14日 / 編集方針 / 誤りの指摘