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ステマ規制とは?口コミに「PR」が付く理由

萬見編集部 /公開 2026年10月15日 /更新 2026年10月15日 /確認 2026年10月15日

広告と分からない宣伝を禁じる決まり

口コミやSNSの投稿に「PR」「広告」と付いているのを、よく見かけるようになった。何が決まりで、付いていない投稿は信じてよいのかが気になる。

2023年10月1日から、景品表示法の告示(内閣府告示第19号)で、ステルスマーケティング(ステマ)が禁止されています。告示が禁じているのは、店や会社が自分の商品について出した表示なのに、消費者がそれを店の表示だと見分けにくいものです。

分かれ目は2つです。その投稿が店の表示に当たるか。当たるなら、店の表示だと分かるように書かれているか。店が関わった投稿は、「PR」などの印で明かせば違反になりません。

店の表示になるとき、ならないとき

消費者庁の運用基準とQ&Aは、口コミについて次のように線を引いています。

こんなとき店の表示か
店が頼んで、口コミサイトやSNSに投稿させるなる
星5を付けることを条件に割り引くなる
良い声だけを選んで「お客様の声」に載せるなる
口コミを書いた人に、内容を指示せずに割り引く通常はならない
店に頼まれず、客が自分の意思で書くならない

判断の基準は、客観的に見て、書いた人の自分の意思による中身と認められるかです。店が中身を決められる関係にあれば、はっきり頼んでいなくても店の表示になります。

星の数や褒める言葉を条件にした時点で、中身を店が決めたことになります。割引があるかより、中身を店が決めたかを見る、と覚えておこう。

「PR」の印の書き方

店の表示であることは、読む人がはっきり分かるように書かなければなりません。運用基準が挙げる明瞭な書き方は、「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」といった言葉か、「A社から商品の提供を受けて投稿している」のような文です。

反対に、次のような書き方は分かりにくい例として挙がっています。

分かりにくい書き方の例

投稿の一部にだけ書く、文の末尾に置く、周りの文字より小さく薄く書く、たくさんのハッシュタグに紛れさせる、動画で一瞬しか出さない、などです。

運用基準は、「PR」などの言葉を使っていても、全体から見て明瞭とは認められない場合があるとしています。

アドバイス

印は、投稿の頭と中身の両方で探そう

「PR」が冒頭や画像の上にあれば、店が関わった投稿だと分かる。文の最後やハッシュタグの中にだけある投稿は、見落としやすいので気をつけて読もう。

罰を受けるのは、頼んだ店の側

消費者庁のQ&Aは、規制されるのは広告を出す店や会社で、頼まれて投稿したインフルエンサーやアフィリエイターは対象外としています。違反すると、消費者庁から措置命令が出ます。

消費者庁は、2026年8月までに、この告示で7件の措置命令を出しています。

命令の日事業者したこと
2024年6月6日医療法人社団祐真会Googleマップに星5か星4を投稿すれば接種費用を割引
2024年8月8日RIZAP株式会社対価を払って頼んだInstagramの投稿を、自社サイトに口コミとして掲載
2024年11月13日大正製薬株式会社商品と対価を渡して頼んだInstagramの投稿を、通販サイトに掲載
2025年3月17日医療法人社団スマイルスクエアGoogleマップに星5を投稿すれば、QUOカード5,000円分か5,000円引き
2025年3月25日ロート製薬株式会社商品を渡し、方針に沿ったInstagramの投稿を頼んで自社サイトに掲載
2026年6月29日高光製薬株式会社商品を渡して頼んだSNSの投稿を、自社サイトに掲載
2026年8月6日Snow Corporation・SNOW Japan株式会社対価を払い、指示した方針どおりのXの投稿を依頼

措置命令のほかに、事業者が自分で直す計画を消費者庁が認める「確約」の手続きもあります。2025年8月28日には、ホットペッパービューティーに全項目星5の口コミを書けば次回500円引きと伝えた疑いのあったサロンの会社の計画が認められました(違反と認定したものではありません)。

7件のうち2件は、Googleマップの口コミでした。口コミも、店が関われば広告として扱われます。

読む人ができること

印のある投稿は、店の声として読む

「PR」の付いた口コミや投稿は、店が関わったものです。悪いことではありませんが、中立の感想とは分けて読みます。

印が無く、不自然な投稿は疑う

同じ時期に似た褒め言葉が続く、星5ばかりで中身が薄い、といった口コミは、割り引いて読みます。見分け方は口コミは信用できる?にまとめています。

違反らしきものは、消費者庁に知らせる

消費者庁は、ステマの疑いのある表示の情報を、専用のフォーム(ステルスマーケティングに関する景品表示法違反被疑情報提供フォーム)で受け付けています。知らせた人の情報は外に漏らさないとしていますが、調べた経過や結果は答えないとしています。

このフォームは、個別のトラブルの仲裁や相談は受けていません。払ったお金のトラブルは、消費者ホットライン188に相談しよう。

アドバイス

自分が書くときも、見返りは受け取らない

法律で罰を受けるのは店の側だが、Googleマップや食べログは、見返りと引き換えの口コミを決まりで禁じている。割引と引き換えの依頼には応じず、感じたとおりに書こう。

萬見の「PR」

萬見の記事では、広告のリンクの横に「PR」と書いています。店の口コミと業者の一覧には、広告を載せていません。

店がお客さんに渡した招待から書かれた口コミには、「店の招待」の印を付けます。どこまで店が関わった声かを、口コミごとに見られるようにしています。決め方は口コミのしくみにまとめています。

この記事の結論

ステマ規制とは、何を禁止する決まりですか

店や会社が出した宣伝なのに、広告と分からない形で見せることを禁じる決まりです。2023年10月1日に始まり、口コミやSNSの投稿も対象です。罰を受けるのは頼んだ店の側で、2026年8月までに7件の措置命令が出ています。

使った店があれば

その店の口コミを書けます

見積や査定を受けただけの店でも書けます。店から見返りを受けた人は書けません。

よくある質問

「PR」と書いてあれば、どんな書き方でもよいのですか

そうとは限りません。運用基準は、「広告」「PR」などの言葉を使っていても、全体から見て分かりにくければ明瞭とは認められない場合があるとしています。文の末尾に小さく書く、たくさんのハッシュタグに紛れさせる、などが分かりにくい例です。

頼まれて投稿したインフルエンサーも、罰を受けますか

消費者庁のQ&Aは、インフルエンサーやアフィリエイターは規制の対象外としています。規制されるのは、投稿を頼んだ店や会社です。

違反すると、罰金はありますか

ステマの告示の違反は措置命令の対象で、課徴金の対象にはなりません。ただし、品質や価格を実際より良く見せる表示(優良誤認・有利誤認)を含むときは、課徴金の対象になることがあります。

店に頼まれずに書いた口コミも、対象になりますか

なりません。店が中身の決定に関わっていない、客の自分の意思による口コミは、店の表示に当たりません。

注記

告示と運用基準・Q&Aは消費者庁の公表資料から、措置命令と確約計画の認定は消費者庁の報道発表資料から、編集部が2026年10月15日に確かめて引きました。措置命令の数は消費者庁が出したもので、都道府県によるものは含みません。この記事に広告は載せていません。 最終更新 2026年10月15日 / 数値確認 2026年10月15日 / 編集方針 / 誤りの指摘