シミ取り / 比較

シミと肝斑の違いは?治療が変わる見分け方

萬見編集部 /公開 2026年10月15日 /更新 2026年10月15日 /確認 2026年10月15日

見分けるのは医師。肝斑は診断が難しい

頬にうっすら広がるシミを、肝斑かもしれないと言われた。普通のシミと何が違うのか、シミ取りのレーザーを受けてよいのかが分からない。

「シミ」は一般の言葉で、医学では、年齢とともに出るシミ(老人性色素斑、日光黒子)・肝斑・そばかす(雀卵斑)・ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)・炎症後色素沈着などに分かれます。5学会でまとめた美容医療診療指針(令和3年度改訂版)は、これらが混在することも多いと書いています。

指針は、肝斑の治療では診断が重要で、とくにADMとの見分けが難しいとしています。日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aも、肝斑は診断や治療が容易ではないこと、シミは悪性度の高い皮膚がんと紛らわしい場合があり、安易な自己診断はしないことを書いています。形成外科診療ガイドライン(2021年版)は、拡大して見る検査(ダーモスコピー)だけで肝斑を確定するのは難しく、両頬に対称にあるといった全体の見え方も要るとしています。

どの種類かを決めるのは、診察です。下の特徴は、自分で当てはめるためでなく、医師に伝える目安として使おう。

資料に書かれている、それぞれの特徴

種類資料に書かれている特徴
年齢とともに出るシミ(老人性色素斑)主に40歳以上。顔・手の甲・腕など日の当たる所に、年齢とともに出る。茶色からやや黒色で、数mmから1cmを超えるものまで
肝斑主に両頬に左右対称に出る。紫外線と女性ホルモンが主な悪化の要因で、良くなったり悪くなったりを繰り返す
そばかす(雀卵斑)遺伝的なもの。肝斑と同じく、診断や治療は容易でない
ADM両側に遅れて出る太田母斑とも呼ばれる。肝斑と見分けにくい
太田母斑額・目の回り・頬などの青いあざで、ふつうは顔の片側。中年以降に両側に出ると、シミと誤診されることもある

出所は、老人性色素斑・肝斑・ADMが美容医療診療指針、そばかすと太田母斑が日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aです。

並べてみると、「両側に出る」は肝斑にもADMにも当てはまります。特徴が重なり、混ざることもあるので、表で当てはめて決めないでおこう。

アドバイス

写真とメモを持って、診察を受けよう

日付つきで顔の写真を撮り、出た時期・場所・左右・季節での濃さの変化を書いておく。種類の判断は医師に任せ、自分の記録を渡そう。

学会の勧める治療が、種類で違う

種類が変わると、学会の勧め方が変わります。

種類学会の勧め保険
年齢とともに出るシミレーザー・光の治療を強く推奨(推奨度1。美容医療診療指針)対象外
肝斑日焼け対策と塗り薬・飲み薬が先。レーザー・光はそれで足りないときの併用を弱く提案(推奨度2。同)対象外
肝斑の飲み薬・塗り薬1A・1B(強い推奨。形成外科診療ガイドライン)対象外
そばかすQスイッチのアレキサンドライトのレーザーと光の治療が1B(同)対象外

形成外科診療ガイドラインの1A・1Bは強い推奨ですが、どれにも「保険適用外」の印が付いています。同じガイドラインは、年齢とともに出るシミへのレーザーと光の治療を2C(弱い推奨)としていて、学会の資料によって強さの付け方は違います。

指針は、年齢とともに出るシミに広く使われる高い出力のQスイッチのルビーやアレキサンドライトのレーザーで、強い炎症が起きて肝斑が悪化することが知られていると書いています。肝斑があると言われたら、強いレーザーより先に、日焼け対策と薬から始めよう。

混ざっているときの、治療の順番

指針は、肝斑の対処では遮光(日焼けを防ぐこと)が欠かせず、それが最も重要な指導だとしています。そのうえで美白剤や角質をはがす働きのある薬・化粧品を使い、飲み薬が肝斑に有効だったという報告も挙げています(薬の名前と承認は肝斑の飲み薬の記事)。レーザーや光は、それで良くならない場合の併用です。

年齢とともに出るシミと肝斑が同じ頬にあるなら、順番は医師と決めます。指針の推奨文に沿うと、肝斑のある所は遮光と薬から始め、十分な効果が出ないときにレーザーを足す、という順番になります。

費用はどれも自由診療です。全国チェーンの院の公式の税込表示では、シミ・肝斑の飲み薬が1か月3,300円〜6,600円、小さなシミのレーザーが1個2,680円〜11,000円(いちばん小さい区分)、弱いレーザーを顔全体に当てる治療が1回8,320円〜38,500円でした(2026年10月15日。調査データ)。院は主なリスクとして、赤み・かさぶたや、1か月ほどして色が濃くなることを挙げています。

アドバイス

肝斑があるなら、日焼け止めから始めよう

遮光は、指針がいちばん大事とする対処だ。薬やレーザーの前に、今日から毎日の日焼け止めと帽子を続けよう。薬を飲むかどうかは、そのうえで医師と相談しよう。

受診で聞く3つ

  1. 私のシミは何の種類か。混ざっていないか
  2. 最初の治療は何か。保険か自費か、1か月や1回の費用はいくらか
  3. レーザーや光を使うなら、肝斑への影響と、機器の承認と使用目的

3つ目は見落としやすいところです。光の治療の機器には、国内の承認の使用目的が「温熱効果による血流改善」などで、シミが入っていないものがあります(医薬品医療機器総合機構の添付文書)。国内で未承認の機器を使っていると開示する院もあります。使う機器の承認と使用目的を、院に聞こう。

肝斑のレーザーの回数とリスクは肝斑のレーザーの記事に、飲み薬と保険は肝斑の飲み薬の記事に、保険になるあざはシミ取りの保険の記事にまとめています。

この記事の結論

シミと肝斑は、どう違いますか

見分けるのは医師です。学会の指針は、年齢とともに出るシミにはレーザー・光の治療を推奨度1で強く勧め、肝斑には日焼け対策と薬を先にして、レーザーは足りないときの併用(推奨度2)としています。治療の順番が変わるので、先に診てもらおう。

金額は中央値です。売れた金額を安い順に並べて、ちょうど真ん中にあたる金額のことで、平均より実際に多い金額に近くなります。 いつ・何件・どこから集めたかは記事の終わりの※1にあります。

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よくある質問

肝斑は治りますか

美容医療診療指針は、肝斑を、光老化を土台に良くなったり悪くなったりを繰り返す、治りにくい色素の病気としています。指針が引いたレーザーの研究のまとめも、根治させる治療ではなく再燃することが多いと結論づけています。続けていく治療として、費用と期間を見込んでおこう。

ADMは、肝斑とどう違いますか

美容医療診療指針は、肝斑の診断でとくに見分けにくい相手として、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)を挙げています。ADMについては、指針はレーザー治療を推奨度1で強く勧めていて、肝斑とは勧め方が違います。どちらなのかを、医師に確かめてもらおう。

肝斑に、弱いレーザーを顔全体に当てる治療は使えますか

形成外科診療ガイドラインは、弱い出力のQスイッチのヤグとアレキサンドライトのレーザー、光の治療を2C、ピコ秒レーザーを2Dとしていて、どれも弱い推奨です。美容医療診療指針も、遮光と薬で足りないときの併用に限っています。回数とリスクは、肝斑のレーザーの記事にまとめています。

シミや肝斑の治療は、保険になりますか

年齢とともに出るシミ・そばかす・肝斑は、保険の皮膚レーザー照射療法(J054-2)の対象に挙がっていません。院で出すことの多い肝斑の飲み薬も、医療用の効能に肝斑が無く、自費です。保険になるあざは、シミ取りの保険の記事にまとめています。

注記

※1第1表の数字について

調査日
2026年10月15日
件数
165件(全国(各院の料金ページの表示))
方法
シミ・肝斑の自由診療を出している全国チェーンの美容クリニック9院(男女とも)と、男性専門のゴリラクリニックについて、公式サイトの料金表と施術のページを開き、小さなシミのレーザー(大きさの区分ごと)・顔全体の光の治療・弱いレーザーを顔全体に当てる治療・飲み薬と塗り薬・麻酔の価格と、施術のあとの決まり(保護テープ・洗顔とメイク・かさぶた)を表示どおりに記録した。比較サイトや紹介記事・SNS の数字は使っていない
収集条件
行は、区分ごとに院から価格を1つずつ拾い、区分ごとの最低と最高だけを出した。小さなシミのレーザーは院ごとに大きさの単位が違い(2mm以下・1mm以下・1mm・1mm×1mm・5mmまで・0.5cm角・1か所)、いちばん小さい区分の価格を入れた。聖心美容クリニックは大きさの区分が無く「1か所 5,500円〜33,000円」の表示で、下の額を入れた。顔全体の光の治療と弱いレーザーの治療の「1回」は、初回・トライアルでない価格で、院に複数のメニューがあるときは安い方を入れた(湘南美容クリニックの弱いレーザーは肝斑治療と表示の8,750円、品川スキンクリニックは2回目以降の8,320円)。コースは5回か6回のもの。飲み薬は「30日分」「1か月分」と量が書いてあるものだけを行に入れ、中身(成分の数・1日の量)は院ごとに違う。TCB の飲み薬のセットと品川スキンクリニックのカプセル(60・90)は、何日分かの記載が無いので items にだけ置いた。麻酔クリームは別料金で出している院だけで、範囲(1部位・顔全体)は院ごとに違う。共立美容外科の麻酔クリームと取り放題は、ピコのレーザーのページの症例欄の表示。リゼクリニックには小さなシミのレーザーと弱いレーザーの治療の料金が無く、光の治療の行にだけ入る
表の読み方
価格は各院の公式サイトの表示どおり(税込)です。聖心美容クリニックは税抜と税込を並べて出しており(「()内は税込み」と記載)、税込の方を入れました。品川スキンクリニックの料金表には税込の表記が無く、施術のページの【価格】欄は税込と書いています。TAクリニックとリゼクリニックの料金表には税込・税抜の表記が無く(TAクリニックはピコのトーニングの案内の欄にだけ「税込」)、表示の額をそのまま入れました。ゴリラクリニックは男性専門で、コースは10月31日までの契約に限る10%OFF の後の額です。対象の院が限られる施術があります(TCB の顔全体の光の治療は新宿三丁目院、東京美容外科のピコのレーザーは5院、TAクリニックのシミ取りレーザーは銀座院と大阪院など)。ここにある料金は自由診療(保険適用外)の表示で、回数や効果には個人差があります。
出典
湘南美容クリニック 医療レーザーの料金表(2026-10-15)、湘南美容クリニック シミ取りレーザー・施術後の経過(2026-10-15)、湘南美容クリニック 内服・外用薬の料金(2026-10-15)、湘南美容クリニック 麻酔(2026-10-15)、TCB 料金表(スキンケア・美白・しみ・肝斑)(2026-10-15)、TCB シミのスポット治療(2026-10-15)、TCB 弱いピコのレーザーを顔全体に当てる治療(2026-10-15)、TCB 顔全体の光の治療(2026-10-15)、TCB シミ治療・シミ肝斑セット(2026-10-15)、TCB シミ取りレーザー(全顔)(2026-10-15)、TCB 内服薬の中身(2026-10-15)、品川スキンクリニック シミ・ニキビ・毛穴の料金表(2026-10-15)、品川美容外科 シミ・ほくろ取りレーザー(2026-10-15)、品川スキンクリニック 顔全体の光の治療(2026-10-15)、品川スキンクリニック 弱いレーザーを顔全体に当てる治療(2026-10-15)、品川スキンクリニック 麻酔の料金(2026-10-15)、聖心美容クリニック 美容皮膚科の料金(2026-10-15)、聖心美容クリニック しみ・アザ取りレーザー(2026-10-15)、聖心美容クリニック 肝斑の治療(2026-10-15)、聖心美容クリニック 顔全体の光の治療(2026-10-15)、共立美容外科 肝斑・シミの料金表(2026-10-15)、共立美容外科 ピコのレーザー(2026-10-15)、共立美容外科 顔全体の光の治療(2026-10-15)、共立美容外科 弱いレーザーを顔全体に当てる治療(2026-10-15)、城本クリニック 料金表(2026-10-15)、城本クリニック シミ取り(2026-10-15)、東京美容外科 美肌の料金(2026-10-15)、東京美容外科 薬品の料金(2026-10-15)、東京美容外科 検査・麻酔の料金(2026-10-15)、東京美容外科 料金一覧(初診料・再診料)(2026-10-15)、東京美容外科 ピコのレーザー(2026-10-15)、東京美容外科 顔全体の光の治療(2026-10-15)、TAクリニック レーザー治療の料金(2026-10-15)、TAクリニック シミ取りレーザー(2026-10-15)、TAクリニック ピコのレーザー(2026-10-15)、TAクリニック 内服薬・外用薬(2026-10-15)、リゼクリニック 美肌治療の料金(2026-10-15)、リゼクリニック シミ・そばかす・肝斑治療(2026-10-15)、リゼクリニック 顔全体の光の治療(2026-10-15)、ゴリラクリニック シミのスポットレーザー(2026-10-15)、ゴリラクリニック シミの光治療(2026-10-15)、ゴリラクリニック 弱いレーザーを顔全体に当てる治療(2026-10-15)
元データ
調査データの詳細とCSV

シミの種類ごとの特徴と推奨度は、美容医療診療指針(令和3年度改訂版)と形成外科診療ガイドライン1(2021年版)、日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aの原文から、編集部が2026年10月15日に確かめて引きました。資料に書かれていない見分け方は載せていません。自費の料金は全国チェーンの院の公式サイトの税込表示を同じ日に記録したもので、治療は自由診療です。シミの写真や、治療を受けた人の体験談は載せていません。 最終更新 2026年10月15日 / 数値確認 2026年10月15日 / 編集方針 / 誤りの指摘